めんおうブログ

国家公務員からラーメン業界への転職を決意した、30代男性(妻、子2)の経験と思いと挑戦。時々、本などのブログ

元国家公務員幹部が説明する「省庁の経費削減が進まない理由」と「その責任の所在」

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わたしは、〇〇省の幹部職員として約10年間勤務してきました。

 

10年も働くと、その自分の仕事だけではなくて、組織の動き方や成り立ちがわかってきます。

 

わたしの転職の理由には、様々なものがありますが、一向に改善されない「経費の無駄遣い」というものがその一因であったことは間違いないと思っています。

 

 

 

民間や向上心のある組織だったら絶対こんなお金の使い方しないよな・・・

 

 

 

というふうに感じ続けたんですね。小さな不満でも、ことあるごとに感じ続けるのは、つらいものでした。

 

よく経費の無駄遣い、ということがやり玉にあがりますが、その根本的な原因は、その仕組みにあります。実際どういう仕組みなのか、ということを身をもって経験してきたので、これを記事にして紹介したいと思います。

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省庁の経費削減の問題点を知ることによるメリット

経費削減は、省庁の抱えている問題の最も大きいものです。この問題は、省庁が動く仕組み、にあるので、この問題点を知ることがそのまま仕組みを知ることにつながります。

 

さらに、省庁の仕組みを知ることができれば、ニュースなどを見るときの見方が変わりますし、政治との関係も分かりやすくなります。

 

わたしは、ニュースを見ていて、見当違いな解説をしているコメンテーターを見ますし、理想論過ぎて現実的でないことが言われているのも耳にします。

 

仕組みや問題点を知り、現実を理解すれば、見当違いな意見を持たず、正しい考え方をすることができると思います。正しい考え方を持つということは、最終的に、正しい政治家選び、望む生活を実現し、よい国作り、地域づくりをすることにつながると信じています。

 

是非、この記事を最後まで読んでいただきたい、と思います。

省庁の経費削減が進まない理由

経費削減が進まない理由は、その仕組みにあります。各省庁の経費が決まる仕組みがどうなっているか、を簡単にまとめたいと思います。

 

 

各省庁が経費を、予備費も含めてかなり多めに計上(実際経費がついて、事業を動かしてみたら経費が不足、なんていうことがあってはいけない←結局、各事業の担当部署、担当者が自分を守るために多めに計上)

各省庁は、計上した経費を財務省に交渉

財務省が了承・調整

各省庁は、勝ち取った経費枠の中で業務

勝ち取った枠の中であれば、どれだけ使っても問題はないので削減するモチベーションは起こらない。むしろ、節約した分を返上しようものなら、翌年の経費交渉で不利になる(計上した経費の予定自体の説得力がなくなる)ため、枠組みいっぱい使おうとする

省庁内の各部署の経費も縦割りになっているので、省庁内である事業に積んだ経費を節約して、省庁内の他の部署に回そうというモチベーションは起こらない。むしろ、節約した分を返上しようものなら、翌年の経費交渉で不利になる(計上した経費の予定自体の説得力がなくなる)ため、枠組みいっぱい使おうとする

 

経費削減が進まない理由の要点は、上のようになっています。経費の決まり方は、どこの省庁でも同じですので、同様の問題が国家機関を取り巻いていることがわかります。

 

税金の無駄遣いだ!!なんて、ただ単に政治家をたたいたって、効果が薄いのはわかりますよね?

 

実際に経費をとって、政治的決定を具体的な形にするのは、省庁(官僚)の仕事です。省庁の経費削減にわたしたちが一番直接働きかけられるとしたら、省庁に強い姿勢で臨む(同時に省庁といい関係を築ける)大臣を選ぶということです。大臣が官僚を動かすからです。

 

大臣は、国民が直接選べず、総理大臣が指名します。その大臣は国会議員(政治家)から指名されますので、結局わたしたちは省庁に強い姿勢で臨む(同時に省庁といい関係を築ける)政治家を選ぶ必要があるわけです。

 

よくモリカケ問題で、安倍総理大臣が批判されているのを見ますが、総理大臣が影響を持たせるためには、指揮系統上では、

 

総理大臣が省庁の大臣に指示

省庁の大臣が官僚(事務次官)に指示

官僚が各担当部署の長に指示

各担当部署の長が担当者に指示

 

という系統を踏まないと、影響を与えることはできないことになります。総理大臣どころか、大臣などが個別案件に具体的な指示を出せない、というのはこういうことです。個別案件については、その担当者や担当部署の長が具体的に動かしていくからです。

 

もしかしたら、担当者や担当部署の長などが、総理大臣の名前を出して、仕事を有利に進めた、ということは考えられないこともありませんが、現場感覚的には起こりにくいことだと思います。少なくとも、わたしがその担当者だったとしたらやりませんし、上司から圧力がかかった、なんてことがあったら、内部告発や、担当を降りる、という手に出ると思います。

 

わたしは、モリカケ問題とは、経費の判断基準の照合が杜撰な業務をしていたところ、その対象がたまたま森友学園加計学園であった、ということだったんだと思っています。

 

経費削減が進まないことの責任の所在

ここまで読んでいただいた方は、経費削減が進まない省庁の仕組みを理解していただいたことと思います。

 

 最後に、経費削減が進まない責任の所在についてのわたしの考えをお伝えしてこの記事を終わりたいと思います。

 

わたしは、その一番大きな責任は、

 

各事業の担当者

経費配分の仕組み

 

にあると思います。

 

まず、各事業の担当者、ですが、ここに経費削減を求めるのはかなり厳しいというか、担当者の能力を超えている場合がほとんどだと思います。

 

もと省職員として肩を持つわけではありませんが、慢性的な人材不足により、一人当たりの幹部の負担は大きく、大きな事業を担当する場合の部署間の調整は困難を極めます。そんな中で、その事業の経費を抑えながら、というのはかなり厳しいのが現状です。それでも責任はあるわけで、担当者は、追求していかなくてはいけないことだとは思いますが・・・ただ、国家公務員も生身の人です。家族もいますし、寝ますし、食べないと動きません。実際に取れた経費が少なくて一番怒られるのは担当者なんです(わたしのいた省では、上司はめったに責任を取りませんでした)。だから、経費を多めに計上する、ということになりかねないわけですね。

 

次に仕組み、ですが、 これは上に紹介した通りです。これを変えるためには法律を変えないといけませんが、そんなことは誰も議論していません。

 

たまに、税金の使い道を1円まで追求していきます!!なんていう呪文を唱えている政治家や候補者がいますが、絶対に不可能です。そんなことより、経費の決め方を規定している法律を変える努力をしてほしいものです。

 

では、どう変えればいいのか、ということですが、わたくし「めんおう」恥ずかしながら勉強不足で、自信をもって主張できるような知恵を持ち合わせておりませんので、この部分は、勉強して、自信をもって記事にできるようになってから紹介したいと思っています。

 

(経費削減は、担当省庁、担当部署、担当者の努力目標、というくらいにしかならないし、それで現状は仕方ない、というのが今のわたしの考えです)

 

まとめ

「省庁の経費削減が進まない理由と、その責任の所在」について、わかっていただけたでしょうか?

 

漢字が多いし、聞きなれない言葉が多くて理解しづらかったかもしれませんが、わたしなりに経験してきたことをかみ砕いて紹介させていただいたつもりです。政治、省庁がかかえている問題をわかっていただいて、よりよい国づくり、地域づくりにつながればな、という一心で紹介しました。

 

もしわかりにくいところなどあれば、コメント等いただければ、調べてでもお答えさせていただきたいと思っています。

 

 

 

 

 

ではまた!