めんおうブログ

国家公務員からラーメン業界への転職を決意した、30代男性(妻、子2)の経験と思いと挑戦。時々、本などのブログ

日本語界最強の、「ありがとうございます」の実力について。

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前書き

他の方が書いていたブログを読んでいたら、先日わたしが経験して感じたことと同じ内容が記事にされていた。わたしにとっても、新しい発見となった経験であるので、記録しておきたいと思う。(当該記事については、下の「参考記事」の通り)

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感じたこと

記事を読んでいただいている方に少し時間をとって昨日一日間のことを思い返していただきたい。10秒くらいで済むので、是非、記事を読み進めることなく、時間をとって思い出していただきたいことがある。「ありがとうございます」という感謝の言葉を一日で何回口に出しているか、ということである。もちろん、その対象は誰でもよく、ありがとうとか、あざーすとかでもいい。みなさんは、朝起きて布団を出てから、夜布団に入るまでに、何回の「ありがとうございます」を口から出しているだろうか。

 

 

 

 

 

わたしは、今は一日に数百回の単位で言っているだろうと思う。お客様一人に対して、入店時、注文受け時、提供時、お帰りの際など、複数回のありがとうございます、を言っているからだ。しかも一日当たり、数百人のお客様が来店する。これを踏まえると、もしかしたら千回を超えているのかもしれない。公務員時代はそんなことはなかった。おそらく、両手の指で足りる程度だったのではないだろうか。コミュニケーションの相手は、上司、同僚、後輩、部下、省内の学生(わたしは省の教官をしていたので)ばかりで、民間の方を相手にすることはほとんどなかった。感謝の気持ちを伝えるときでさえ、ありがとうございます、よりも、すみません、の方が間違いなく多かった。このような環境に長くいたこともあって、ありがとう、を家庭で使う習慣もなかったように思う。

 

公務員を退職し、ラーメン店に勤めるようになり、毎日数えきれないほどのありがとうございます、を言っていると、自然と店以外の私生活においても、無言やすみません、で済ましてきたことに対しても、ありがとうございます、が出るようになってきたことに、ここ数日間で気づいた。職場で、上司、同僚に何やら世話になった時はもちろんだが、コンビニで買い物をしてレジで商品を受け取るとき、満員電車で押し込むようにして乗車したとき、駅の窓口で切符の領収証を作ってもらった時などにも、である。

 

「意味」としては、(感謝を意味する場合の)すみません、と同じ意味をもつ場合が多く、みな理解して言葉を使っているはずである。だから、言葉のやり取りにおいて、感謝を伝えるときに、すみません、を使ったとしても全く問題はない。しかし、上に挙げたような場面で、ありがとうございます、を使った際、そこに温かい空気が生まれたように感じた。

 

例えば、満員電車に乗車したときのことである。わたしが最後の一人として、背負っていたリュックを下ろしながら押し込むようにして乗車した際、(さらに窮屈にしてしまって)「すみません」と言いつつ乗車し、スペースを作ってくれた周りに方に自然と「ありがとうございます」という言葉が出た。自分自身、この言葉が自然に口から出ると思っていなかったので、この瞬間はっとしたが、周りの方も、さらにスペースを作ってくれたのである。そこには、不快感を意味する咳払いや、攻撃的な視線はなかった。

 

 

 

考えてみれば、すみません、は自己完結する一方通行的な言葉であるのに対し、ありがとうございます、は相手がいないと成立しない双方向的な言葉なのかもしれない。すみません、は発言者の謝罪の気持ちを表明する。相手に許しを請うが、許されようが、許されるまいが、謝罪(場合によっては感謝を表明するが、その場合ですら謝罪のニュアンスを半分くらい占めている)の気持ちを一方的に表明する。これに対し、ありがとうございます、は相手を意識し、相手がしてくれたことを受けて感謝の気持ちを表明する。相手が投げたボールを相手に返すのである。ここに、すみません、とは違った双方向性があるのだろう。

 

「ありがとうございます」には、双方向性がある。すなわち、「ありがとうござます」は相手を巻き込んでしまう力強さを持ちつつ、双方向的なコミュニケーションを前提とした温かさがあるのだ。この「前提とした」の部分に一番の強みがあるのではないだろうか。どのような場面であっても、「ありがとうございます」を発すると、感謝の気持ちの表明と同時に「あなたを意識していますよ」という意思表示になるからだ。

 

上司や同僚との職場でのやり取り、赤の他人とのちょっとしたやり取り、感謝の言葉など使わなくなった夫婦の会話、大きく生意気になって大変になってきたお子さんの子育て・・・。コミュニケーションをとる場面は、一日に数えきれないほどあるだろう。このような場において、相手を巻き込み、温かく、やさしい空気を作る日本語界最強の言葉「ありがとうございます」を使わない手はない。自分から「ありがとうございます」をどんどん使って、温かく、やさしい空気を作ってはどうだろうか。使えば、すばらしい効果が出るのがわかっていて、しかも使うのはタダなのだから。

参考記事

www.mosarahanne.com