めんおうブログ

国家公務員からラーメンベンチャーへ転職した、30代男性の経験と思いと挑戦。時々、本などのブログ

外国人留学生に対する就労環境が厳しすぎて、言葉を失った

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わたしはラーメン店で働いているが、そこにはネパール人の外国人留学生が二人、バイトとして在籍している。

外国人留学生の就労環境は厳しい、ということは「感覚的に」知っていたつもりだったが、最近、店長試験のための勉強をしていたら、それがあまりにも厳しすぎて言葉を失った

 

ざっくりと、外国人留学生がどのようなルールに基づいてバイトしているかを、以下に整理しておく。

①留学のためのビザが必要(これは当たり前)

②外国人留学生の本業は、「学業」であるため、基本的に就労は認められない

③どうしても働きたいなら、資格外許可を受ける必要がある

④③の資格外許可を受けた留学生のみがバイト可能

⑤バイトは合計週28時間以内

⑥留学を終えて就職するなら、留学ビザから、就労系ビザを取り直す必要がある

⑦就労系ビザを取り直す時に、とんでもなく厳しい条件が必要!!

 

ざっくり説明すると、上の7項目になるが、特に驚いたのは②、③、⑦だ。

 

いやいや、留学生の本業が「学業」だから基本的にはバイトも認められないって何よ!?

日本人大学生なんて、学業せずに遊び惚けてるのたくさんいるじゃん!?

資格外許可だと!?しかも、28時間以内だと!?お金ないんだぞ、彼らは!?

 

その中でも、就労系ビザを取り直すときの条件は、あまりにも厳しすぎる

 

これについて少し詳しく説明すると、こうだ。

1.就労系ビザを取ったとしても、教育、医療、法務などの系統が規定されていて、それに区分される仕事にしか就くことができない

2.留学生が、留学ビザを就労系ビザに切り替える際、基本的には、留学していた系統の就労系ビザしか取れない

 

以上の2点の規定。あまりにも厳しく、冷たい現実。

 

これまで、外国人留学生の就労を規定する制度など、自分には関係ない遠い存在だったが、同僚がこの条件が厳しいせいで、帰国を余儀なくされる可能性があるということを知って、急に現実的になったし、政治を自分のことのように考えるようになり、暗い気持ちになった。

 

冒頭に紹介した、わたしと同じラーメン店で働く外国人留学生のうち、一人(A君)と彼の夢について紹介したい。

ネパール人のA君は、現在、23歳でデザイン系の専門学校に通っている。

勉強熱心で、3か国語を話す彼は、将来、ネパールに帰って自分の店(飲食)を持つことが夢だ。

夢がある者は強い。

日本人スタッフの誰よりも、向上心があり、また、仕事を楽しんでいる。

彼の今後の計画は、今働いているラーメンの会社の社員になって十数年、お金をためながら働く。そして、日本で結婚(ネパール人の婚約者と)し、彼女が日本で開く予定の飲食店の手伝いでも経験を積む(名義を彼女にしておけば、会社はうるさいことは言ってこないだろうし、店を新たに持つ、ということは大きな経験値になる)。

十数年、日本でお金と経験値を積んだら、ネパールに戻って店を持つ。

 

これが彼の夢だ。

 

将来やりたいことあるの?

というわたしの質問に、目を輝かせながら、生き生きと話していたA君の様子がとても印象的だった。

しかし、実はビザの切り替えが厳しい、ということを知ってA君の今後について店長に確認したところ、「本社にも確認したけど、かなり厳しいらしい。もしビザの切り替えがうまくいかなかったら帰国になるだろう」とのことだった。

 

どうして人一倍、夢に向かって、仕事を楽しみながら頑張っている彼から、その可能っ性を取り上げるような制度設計になっているのか!?

留学生は、将来の仕事の内容まで決めてからじゃないと、日本には留学できないのか!?

と胸がざわついた。

 

政府は、少子高齢化により、労働者人口が減少する中で、ようやく外国人労働者の就労条件の緩和に向けて動き始めたところだそうだ。

まだまだ整備されていないところだらけだろうが、これには素直に期待したい。

 

A君は、もし就労系ビザへの切り替えができなければ、留学ビザを延長するために、専門学校卒業後、別の学校に入り直したい、と言っていた。

「苦肉過ぎる策」と言わざるを得ない。

余分なお金と時間がかかる上に、社員として働く貴重な経験を積むことができない。

きっと彼らが働きやすい制度設計になっていれば、今以上にわたしのような日本人従業員と、深い関係を気づけるだろうし、日本にも感謝してくれるだろうに。

わたしは、彼を本当に応援したいと思っているし、かわいそうにも思うが、何もしてやることはできない。

彼のような優秀で、向上心のある、すばらしい外国人留学生に対して寛容でない日本の制度、政府に腹立たしささえ覚える。

 

これが、飲食店で働く外国人留学生を取り巻く就労環境の厳しすぎる実情なのである。よく、不法就労、なんてことが言われるが、制度設計が厳しすぎることがそれに拍車をかけているんじゃないか、と思えてもくる。

 

こんな制度でいいわけがない。

できる限り、彼らが自分の夢をかなえやすく、日本人に近い就労環境で働けるような制度を設計していただけるように、一国民として願いたい。